近年、手軽にカジノが楽しめるということで、オンラインカジノプレイヤーが急速に増加しています。
しかし、利用方法を間違えると、逮捕される可能性もあるため、注意が必要です。
違法となるオンラインカジノの利用方法の筆頭例として挙げられるのが、インカジです。そこでこの記事では、インカジについて詳しく解説していきますので、参考にしてください。
目次
インカジとは?
インカジは闇カジノの一種です。利用客にカジノをプレイできる環境を提供し、その店舗内で現金精算を行うことができるカジノの形態を指します。
詳しくは後述しますが、インカジは完全に違法に運営されているカジノです。
運営者のみならず、利用者も逮捕されてしまいますので、絶対に利用しないよう注意してください。
オンカジ(オンラインカジノ)との違いは?
オンカジ(オンラインカジノ)とインカジの名前はとても似ていますが、その内実は全く違います。オンカジは、場所を問わず、24時間いつでも利用できるカジノサイトのことです。
インカジとオンカジは異なりますが、どちらも違法です。
オンカジを利用する際には、プレイヤーが自分自身だけで利用できるアカウントを作成し、インターネットを経由します。
アカウントへの入金やアカウントからの出金もすべて、アカウント名義人本人の口座でしか行うことができません。
対してインカジは、あくまでもカジノをプレイできる環境を提供する店舗です。
インカジに入店すると、利用者同士で賭博を行ったり、インカジ店舗が所有するアカウントを借りてオンラインカジノをプレイしたりします。
また資金の決済も、オンラインカジノならばスマートフォンやタブレットですべて行うのに対して、インカジならば店舗内で行うことになります。
そのため、カジノを通じて増やした資金を即時換金できるという点も、インカジの1つの特徴です。
ネットカジノとの違いは?
ネットカジノもオンカジとほぼ同義で、インターネットを介してカジノゲームをプレイできることを指します。
あくまで呼び方が違うだけで、大きな違いはありません。
インカジは違法?
既に述べているように、インカジは違法です。
インカジ店舗の運営者のみならず、利用者も逮捕されます。
ではなぜインカジは違法なのか、オンラインカジノとの比較も交えて詳しく解説します。
日本国内での賭博は違法
刑法185条と186条には、賭博行為を禁じる規定が、186条の2には賭博場を開設したり運営したりすることを禁じる規定が明確に記されています。
185条 賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
186条 常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する。 2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
引用元:刑法
インカジの経営及びインカジの利用は、ダイレクトにこの規定に抵触するものです。
一方でオンラインカジノは法律に明確な規定がありません。しかしながら警察庁の注意喚起により、賭博行為として扱われることが宣言されました。
そのため、オンラインカジノの利用も賭博となることには注意してください。
インカジの運営にライセンスは不要
オンラインカジノはその運営をするにあたって、公的な政府によるライセンス認証を受けなければなりません。
ライセンス審査及び認証を行うのは、一国の政府ですから、国家によるお墨付きを得て運営されているということになります。
一方でインカジの運営にあたって必要なライセンスはありません。
というよりも、そもそもインカジの運営自体が違法ですから、その営業を許可するライセンスなど存在するはずもありません。
そのため、インカジは完全に無許可で運営されているということになります。
イカサマや違法行為をされても文句が言えない
例えばインカジ店がある時突然姿を眩ましたとしましょう。
あなたが「毎日来るから」という理由でチップを現金に換金していなかったとしても、文句は言えません。
警察に訴えようとしても、墓穴を掘るだけです。
それは、自分自身が違法なインカジ店を利用していたことを自白するようなものだからです。
またインカジ店を利用する以上は、逮捕される危険性はもちろんのこと、資金の不払いなど、様々なトラブルに巻き込まれる危険性があります。
インカジ店は反社会勢力と関係があることも多いため、大勝して大きな資金を稼いだとしても、その事実が知れて、カツアゲされるようなこともあるかもしれません。
もちろん、このような場合にも警察に通報しては、自分の首を絞めるだけとなります。
インカジの逮捕・摘発事例
インカジの摘発による逮捕は、かなり頻繁に起こっています。具体的な事例をいくつか紹介します。
事例1「インカジを一斉摘発で31人が逮捕」
2020年3月10日、東京の渋谷や新宿で経営されていたインカジ4店舗が一斉摘発を受け、経営者6人、店員14人、利用者11人の合計31人が逮捕されました。
インカジは歌舞伎町(新宿)、道玄坂(渋谷)、六本木などにあり、各店ともパソコンを使って、海外のサイトにアクセスし、カジノを遊戯するという形式です。
防犯カメラの映像から利用者も明らかとなり、逮捕される運びとなりました。
カメラや利用記録がある以上は、インカジ利用者が逃げようにも逃げ切れないということがよく分かる事例です。
事例2「外出自粛中の違法賭博場で17人が逮捕」
2020年5月11日、東京地千代田区のオフィス街でポーカー賭博場を運営していた経営者1人と従業員3人、そして利用客13人が現行犯逮捕されました。
参考:産経ニュース
元々雑居ビルの2階で目立たないように運営されていた店舗ですが、コロナウイルスの影響により外出自粛の傾向が強まって以降、客足があることを不審に思われたことで摘発を受け、逮捕に至ったという次第です。
近年、ポーカー人気が高まっていることもあり、インカジ店にもポーカー賭博場が増えてきています。
インカジの摘発はほぼ毎日行われている
表沙汰になっている事例は氷山の一角で、ほぼ毎日、インカジの摘発が行われているという情報もあります。
経営者も違法であることが分かっているため、場所を転々としてうまく逃げており、なかなか逮捕できないという実情もあるようです。
また、カジノで大敗した腹いせに、客が発砲して重体者が出るというような、悲惨な事件もあります。
ほかにも、キャッチ係の人からの意図しないリークや利用者からの通報など、インカジが摘発されるきっかけは様々です。
間違っても、インカジの利用をしないことをおすすめします。