世界中で多くのギャンブラーに愛されているポーカー。
最近話題のオンラインカジノでもプレイすることができます。
様々なアクションがあるポーカーですが、この記事では、レイズというアクションを取り上げて解説します。
遊んでみたいなら参考にしてみてくれ。
ポーカーのレイズのルール
まずはポーカーの基本的なルールについて確認をしておきましょう。
ポーカーは具体的に以下の流れでゲームが進みます。
- アンティ
- ベット
- ショーダウン
それぞれ具体的に解説をしていきます。
アンティ
アンティとは、ポーカーの最初に行う参加費の支払いのようなものです。
ポーカーの参加者は全員支払わなければなりません。
アンティが、最低限のベット額となるのです。
しかし、ゲームによってはアンティが必要なかったり、ベット額としてカウントされなかったりすることがあります。
ベット
プレイヤーは自分の順番が来たら、以下のいずれかのアクションを取らなければなりません。
- チェック
- オープニングベット
- フォールド
チェックとは、自分のターンをパスすることです。
全体の様子を見たいというような場合に使います。
他のプレイヤーがどれだけの金額を賭けるのか確認した上で、自分のアクションを決めるのに有効でしょう。
例えば、ベット額が安ければ勝負に出る、ベット額が高ければ勝負から降りるという判断を、ノーリスクですることができるのです。
しかし、誰か一人でもオープニングベットをした時点でチェックを行うことはできません。
オープニングベットとは、実際にベットすることです。
オープニングベットが行われると、次のプレイヤーから全員が以下のいずれかのアクションを取ることになります。
- コール
- レイズ
- フォールド
コールとは、その時点の最高ベット額と同額をベットすることです。
レイズとは、その時点の最高ベット額を上回る額のベットをすることです。
自分の手札に自信があり、「勝てる」と踏んだ場合には、上記のいずれかのアクションを取ります。
フォールドとは、ゲームから降参することです。それ以前に自分がベットしていた額は、勝利者へ全額配当されることになります。
ショーダウン
ベットはすべてのアクティブ・プレイヤーがコールするまで続けられることになります。
そして、アクティブ・プレイヤーのベット額が揃ったとき、いよいよ勝負の瞬間となり、最初にレイズをしたプレイヤーから順番に、ハンドを公開して比較することになります。
この時に最強のハンドを持っているプレイヤーが、全員のベット額を勝利金として得ることができるのです。
レイズのルール
では、記事のメインであるレイズについて、もう少し詳しく解説をしましょう。
レイズは英語の「Raise」のことです。
日本語訳は「上げる」という意味なので、ベット額を吊り上げる行為と考えれば分かりやすいでしょう。
レイズの基本的なルールは、直前のベット額の100%以上を上乗せするということです。
例えば、A・B・C・D・Eの5人のプレイヤーでポーカーを行っていたとします。あなたはDであると仮定しましょう。
まずはアンティとして、10ドルをポットに乗せます。
そして、各プレイヤーが以下のアクションを取って、あなたに順番が回ってきました。
- A:チェック
- B:オープニングベット(50ドル)
- C:コール(50ドル)
この時、あなたが取れるアクションは、コール、レイズ、フォールドのいずれかです。
コールならば50ドルをベットすればOKです。
フォールドならば、アンティの10ドル分は失うことになりますが、それ以上の損失を出すことはありません。
ここでレイズのアクションを取る場合には、現在の最高ベット額である50ドルに加えて、その100%にあたる50ドル以上を上乗せしてベットすることになります。
つまり、この場合には最低でも100ドル以上をベットしなければなりません。
もちろん、100ドルは最低レイズ額であり、さらに強気に150ドル、200ドルとベットすることもできます。
また、そのゲームにおける2回目以降の最低レイズ額は「直前のベット額+直前のレイズ額」となります。
再び、A・B・C・D・Eの5人でポーカーを行っていて、Dであるあなたの前に以下のアクションが取られたと仮定します。
- A:オープニングベット(50ドル)
- B:レイズ(150ドル)
- C:コール(150ドル)
直前のベット額はCの150ドルになります。
そして、直前のレイズ額は、Bが上乗せした100ドルです。
ということで、この場合のDの最低レイズ額は 150ドル+100ドル=250ドル となります。
つまり、最初にレイズが行われる場合は、ベット額の100%以上、2回目以降にレイズが行われる場合は、「直前のベット額+直前のレイズ額」が最低レイズ額となるのです。
ポーカーのレイズのコツ
ポーカーは、どんなカードが揃うかによって勝敗を競うゲームですが、必ずしも強いハンドを揃えなければならないという訳ではありません。
ポーカーが心理戦である、と言われる所以ですね。
その心理戦において、最も重要なのが、いかにしてレイズの判断を下せるか、ということになります。
レイズにより期待される最も大きな効果は、相手に心理的なプレッシャーを与えられることです。
それでは、どんな時にレイズが有効なのか、具体的に解説しましょう。
自分のハンドに自信がある時
強いカードが揃った場合には、それだけ勝てる確率も上がることになります。
ポーカーで利益を出していくために大切なのは、勝敗の数ではなく、勝てた時にどれだけ大きな額をベットしていたかということが大切です。
そのため、強いカードが揃った時には、うまくレイズを活用しながら、全体のベット額を上げていくように誘導したいものです。
しかし、そのやり方を間違えてしまうと、雀の涙ほどの勝利金しか得られないという場合があります。
というのは、自分だけが高額のベットをしたとしても、他のプレイヤーがベットすることなくフォールドしてしまった場合には、最悪の場合、アンティしか得られないということにもなりかねません。
実際の例を用いて解説しましょう。
レイズのNG例
A・B・C・D・Eの5人でポーカーをしています。あなたはDだと仮定しましょう。
アンティとして10ドルを支払った後で、各プレイヤーが以下のようなアクションを取ったとします。
- A:オープニングベット(20ドル)
- B:コール(20ドル)
- C:フォールド
この時、あなたが取れるアクションは、コール(20ドル)かレイズ(40ドル以上)、そしてフォールドのいずれかです。
ハンドに自信があるあなたは、このタイミングでレイズ100ドルというアクションを取ったとしましょう。
急激にベット額が吊り上がったことで、恐らく他のプレイヤーは勝ち目がないと判断し、全員がフォールドすることになるでしょう。
すると、あなたが得られる勝利金は
50ドル(アンティ)+140ドル(A・B・Dのベット額)=190ドル
となります。
あなた自身はアンティの10ドルに加えて、100ドルのベットをしています。
すると、110ドルの投資に対して190ドルのリターンです。利益率は100%にも満たないので、ポーカーの勝利金としてはイマイチですよね。
上手なレイズの例
「絶対に勝てる」と自信があるハンドの時は、うまく相手のベット額を吊り上げさせるように誘導することも重要です。
上記の例と同じように、A・B・C・D・Eの5人でポーカーをしていたとします。あなたはDです。
アンティを10ドル支払ったのち、各プレイヤーが以下のようなアクションを取ったとします。
- A:オープニングベット(20ドル)
- B:コール(20ドル)
- C:コール(20ドル)
NG例では、これまでのベット額の5倍にもあたる100ドルをベットしましたが、今回は慎重に40ドルにレイズしたとしましょう。
すると、他にも自分のハンドに自信があるプレイヤーは、コールもしくはレイズのアクションを取ってくるはずです。
あなたが40ドルにレイズした後で、以下のアクションが取られたとしましょう。
- E:コール(40ドル)
- A:フォールド
- B:コール(40ドル)
- C:コール(40ドル)
さて、この時点でNG例の場合よりも、120ドル分得られる可能性が出てきました。
この時、あたなが取れるアクションは、コール(40ドル)、レイズ(60ドル以上)、フォールドの3択です。
ここで、NG例と同じようにレイズ(100ドル)というアクションを取ったとしましょう。
すると、恐らく急激にベット額が吊り上がったことで、他のプレイヤーはフォールドという選択をするはずです。
結果として、あなたが得られる勝利金は
50ドル(アンティ)+320ドル(全プレイヤーのベット額)=370ドル
ということになります。
この時、あなた自身はアンティの10ドルに加えて、2度のレイズにより140ドル、つまり合計150ドルをベットしています。
その勝利金として、370ドルを得られるわけですから、利益率もなかなか美味しいですよね。
自分のハンドに自信がない時
ポーカーは、ハンドの強さで相手を上回らなければ勝負に勝つことはできません。
そのため、自分のハンドが弱い時は、勝負を避け、早いうちにフォールドしてしまうという策を講じることも有効です。
勝つ時は大きく勝ち、負ける時は小さく負けるを徹底していれば、例え勝率が悪かったとしても、資金は増やせていくことになります。
しかし、先に説明したように、レイズの大きな効果として「相手に心理的プレッシャーを与える」というものがあります。
つまり、自分のハンドが弱くても、レイズにより大きくベット額を吊り上げ、いかにも自分が強そうに見せることで、相手のフォールドを引き出し、戦わずして勝つということも可能なのです。
そのため、自信がない時こそ、ベット額を数倍上回るようなレイズを行うというプレイヤーもいるようです。
しかし、この方法には大きなリスクが伴います。
というのは、自分のレイズに応戦して、コールやレイズで対応してくるプレイヤーがいるかもしれないということです。
再び、A・B・C・D・Eの5人でポーカーをしていて、あなたはDであると仮定します。
アンティとして10ドル支払った後で、各プレイヤーが以下のアクションを取りました。
- A:オープニングベット(20ドル)
- B:コール(20ドル)
- C:コール(20ドル)
この時、端から勝負を諦め、フォールドという選択をすれば、損失はアンティの10ドルだけで済みます。
しかし、「何が何でも勝ってやる」という思いから、強気のレイズで100ドルベットしたとします。
他のプレイヤー全員のフォールドを引き出せれば、全く問題ありません。むしろ、絶対に勝てないと踏んでいたハンドでも、
50ドル(アンティ)+160ドル(全員のベット額)=210ドル
を得られるわけですから、価値ある勝利となります。
そのままフォールドしていた場合とは、220ドルも差があるわけですからね。
しかし、その後にEがコールで100ドルベットしてきたとしましょう。
すると他のプレイヤーがフォールドしたとしても、Eとは戦わなければならないことになります。
何とかEのフォールドを引き出すためにさらに強気のレイズをしても、さらにEが応戦してくれば、ただただベット額が膨らんでいくばかりです。
そして、最終的にどちらかがフォールドする、もしくはベット額が等しくなった時点でショーダウンとなります。
元々あなたはハンドに自信がなかったので、負けてしまう可能性が高いですよね。
最初にフォールドしていれば、10ドルの損失で済んだものが、レイズによって何十倍、何百倍もの損失になってしまうこともあるのです。
うまく利用すれば、レイズは非常に優秀なアクションですが、同時にハイリスクハイリターンな一面もあるのです。